大雨による河川の氾濫などの際、浸水の可能性がある場所を示した『洪水ハザードマップ』を長野市が4年ぶりに改訂しました。

その結果、今回の改訂で新たに27箇所の避難所に、浸水のおそれがあることがわかりました。

長野市が7月から配布を始めた改訂版『洪水ハザードマップ』。

地域ごとに、浸水が想定されるエリアと水の深さ、川の流れの勢いで地盤が削られる「河岸侵食(かがんしんしょく)」のおそれがある場所などを示しています。

改訂版で何が変わった?

今回の「改訂版」には、従来との大きな違いがあります。

長野市西部の鬼無里(きなさ)地区。

改訂されたハザードマップは、およそ1100人が暮らす山あいの村の住民を驚かせました。

鬼無里地区の女性:
「危ないですよね、怖いですかね、ちょっとね」
鬼無里地区の男性:
「自分が住んでいる所が全部真っ赤だっていうね。どこも逃げる場所がない」

改訂前の洪水ハザードマップでは、2メートル未満の浸水を示す水色や黄色の箇所は一部あるものの、市役所の支所がある中心部に、浸水のおそれがある場所はほとんど見当たりません。

しかし改訂後は、川沿いの多くの場所が5メートル以上の浸水を示す赤い色に。

中心部のほとんどの避難所が浸水想定区域に入っています。

市の鬼無里支所に併設されているこちらの施設も。

堀内志功支所長:
「こちら活性化センターと申しまして、鬼無里地区の大きな避難所の一つとなっている。避難所としては207人を想定している」

2階には食料などの防災備蓄倉庫もありますが、想定では5メートルから10メートル未満の浸水のおそれがあるとされました。

このほか、川沿いにある13の避難所や…
消防署の分署も浸水が想定されるエリアに入りました。