献血をする若者が全国と比べて少ないという状況を打破しようと、長野県千曲市の高校生が立ち上がりました。
屋代高校の玄関に横付けされた献血バス。
佐藤穂鞠(さとう・ほまり)さんなど2年生4人が、授業の「課題探究」のテーマに献血を選んだことがきっかけで、生徒や教員を対象にした献血が行われました。

(佐藤穂鞠さん)「長野県って若年層の献血者数がすごく少ないと聞いたので、これは広めないと将来に関わってくるのではないかと思って」
血液センターの計画に対し実際に献血した人を表す「達成率」は、長野県は全国平均を3ポイント余り下回る30.6パーセント。
若い世代の関心も低いと知り、4人は県赤十字血液センターに実態を取材したほか、ポスターやチラシを作って校内で呼びかけました。

(市村怜子さん)「周りから少しずつ献血というワードが広がるようになってきて、私たちの目的は献血を広めることなので、達成できている一つのことだと思っている」

4人の働き掛けもあり、きょうは2時間半で34人が献血しました。
(献血した生徒)「協力してみたいなというのもあったし、自分も人助けができるかなと思った」

(教員)「献血を生徒たちが主体的にやっているのはほかの生徒たちの見本になると思うし、非常にいい活動で素晴らしい生徒たちだなと思う」
県内では新型コロナの感染拡大で献血を敬遠する傾向が続いているということで、赤十字血液センターでは高校生の取り組みをきっかけに若い世代にも関心を持ってほしいと話していました。