妻を殺害した罪に問われ、一審の長野地裁で、懲役19年の判決を言い渡された塩尻市の元県議会議員・丸山大輔被告の控訴審は、10月1日に判決が言い渡されます。

塩尻市の元県議・丸山大輔被告51歳。


4年前の9月29日、塩尻市の自宅を兼ねた酒蔵の事務所で、妻の希美さん・当時47歳を殺害した罪に問われています。

被告の「犯人性」を争点に長野地裁で去年行われた一審。


「被告の所在、移動の状況」や「現場の状況、痕跡」など4つのテーマに分けて、審理が行われました。

事件当時は長野市内の議員会館にいたと話し、一貫して無罪を主張した丸山被告。


被告が犯人であることを示す直接的な証拠がない中、検察側は間接的な証拠を積み重ね、「犯人は被告以外あり得ない」などと主張しました。

一審の長野地裁は判決で、テーマごとに認定した事実は、「単体では決め手にならない」とした一方、総合的にみれば「丸山被告が犯人であることに合理的疑いは残らない」などとして懲役19年を言い渡し、被告側は判決を不服として東京高裁に控訴していました。


7月に行われた控訴審の初公判。

弁護側は一審判決は丸山被告が長野市の議員会館と自宅を車で往復したという仮説を出発点として犯人と認定したもので、「先入観に基づく判断で明らかに不当である」などとして改めて無罪を主張しました。

一方、検察側は控訴の棄却を求めました。


高裁は弁護側請求の8点の新たな証拠の採用をいずれも却下し、控訴審は即日結審しました。判決はあす言い渡されます。