長野県中野市で2023年5月、住民の女性2人と警察官2人の合わせて4人を殺害した罪に問われた青木政憲被告(34)は、初公判の罪状認否で「黙秘します」と述べ、弁護側は、起訴内容と刑事責任能力を争うとしました。
検察と弁護側の冒頭陳述から、青木被告は事件の前年から女性2人から「ぼっち、きもい」と言われていると妄想を抱き、殺人事件に至った経緯などが明かされました。
「ぼっち、きもい」検察の主張
検察側は冒頭陳述で、被告は大学に入学した2013年に周囲の学生から「ぼっち」「きもい」と言われると妄想を抱く症状が出始めたとしました。
事件前年の2022年には、毎日夕方、青木被告の家の前を散歩していた女性2人が「ぼっち、きもい」などと話しているという妄想を抱き、その後、2人を殺害しようと考えたが、果樹園の経営ができなくなると躊躇(ちゅうちょ)していたとしました。
2023年4月には、インターネットサイトからボウイナイフを購入し、刃を研いでさらに鋭利に加工するなどしていたと指摘しました。