大正時代の初期に建てられ、100年余りが経った今も産婦人科医院として使われている松本市の建物など7件が、国の登録有形文化財に登録されることになりました。
登録されるのは、長野市にある善光寺雲上殿本殿、松本市の上條産婦人科医院、上田市の旧土屋家住宅主屋、小諸市の小諸市立藤村記念館、下諏訪町の旧矢崎商店の店舗兼主屋、文庫蔵、納屋の合わせて7件です。
この内、上條産婦人科医院は1915年大正4年に、松本城近くの市街地の中心部に建てられ、上下の窓に、西洋の古典建築に見られる切妻破風のうち、珍しい円弧形をした、いわゆる櫛形ペディメントが施された洋風の外観が特徴の建物で、建築から110年が経った現在も、医院として使われています。
登録有形文化財は、原則として建設後50年を経過し、歴史的景観に寄与するほか、再現することが容易ではないものなどが対象となっていて、18日に、文化審議会が登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。
今後、官報に告示されると、県内の建造物の登録有形文化財は656件になります。