JR長野駅前で男女3人が刃物で襲われ、1人が死亡2人が重軽傷を負った事件。
容疑者の逮捕から29日で3日が経ちましたが、長野駅前にはいまも警戒に当たる警察官の姿があります。
この1週間で街の人の意識に変化はあったのか。
日中の現場周辺を取材しました。
29日のJR長野駅前。
日中は外国人観光客や路線バスを利用する人など日常の光景が見られました。
大塚記者:
「現場となった長野駅前です。すでに献花台は撤去されていますが、きょうも供物や花が手向けられています」

事件の翌日の23日に設置された献花台は、27日の午前0時に遺族の意向で取り払われ、寄せられた思いに対する遺族からの感謝のメッセージが掲示されました。
「泣けるメッセージだよね」
駅を利用する人などが現場の前を通りかかると、多くの人が手を合わせていきます。
男性:
「亡くなられた方の家族は大変だと思うけど元気で頑張ってほしい」
「これからだんだん社会がおかしくなって、いつも気を付けて歩かなくてはいけない」

女性:
「必ずそこのバス停使って日赤病院に3か月に1回来ている」
「気にせず生活していたけど、そういう(事件関連)の調べたり、家族を守る行動をしなきゃいけない」
駅前の飲食店では、容疑者の逮捕以降、客足が戻りつつあるとしたうえで、防犯対策の意識の変化があったといいます。
ウインズ 田中正之店長:
「こういうことがあった時は、従業員(の行動)とか、お店の営業時間とか、いろんなものをある程度考えておきたい」
「情報を仕入れてやりたい」
街の人や飲食店の人からは、「容疑者が逮捕された日曜日以降、徐々に普段通りの長野駅前に戻ってきた」、「安心して駅前に出かけられる」といった声がありました。
一方、近くの交番は、朝と夕方を中心に駅前に警察官を配置して見回りの強化を続けています。

悲しみと不安が広がった凶悪な事件から29日で1週間。
容疑者逮捕による安心感が生まれた一方、JR長野駅前には、いまだに緊張感が残っています。