佐久市の臼田地域に伝わる「むしり」という料理をご存知でしょうか?
実はクリスマスチキンとしても親しまれているようなんです。


佐久市で聞きました!

「むしり」知っていますか?

市民は:
「むしり?…知りません」

市民は:
「むしり知ってます!臼田のおいしいやつ。家内のお友だちがくださって、それを家内たちはとてもおいしいって喜んで」

市民は:
「むしり知っている」

市民は:
「むしり知ってます!鶏の有名な、佐久では有名な、柔らかくて大きくてすごくおいしかったです」

「むしり」発祥の地と言われる佐久市の臼田地区で1949年に創業した鳥忠食堂(とりちゅうしょくどう)。

3代目店主の山崎敦雄さん。

「むしり」は、初代の祖父・忠茂(ただしげ)さんが生み出したといいます。

鳥忠食堂店主 山崎敦雄さん:
「昔は農家がいっぱいニワトリを飼っていたんですよ、自分の家の周りで卵をとるために。それを集めてきて(むしりにした)」

臼田地区では数店舗で「むしり」が提供されていて、店ごとに特徴はありますが、鶏肉を揚げたり蒸し焼きにしたりするなどの方法で調理されます。

語源を聞いてみると…

鳥忠食堂店主 山崎敦雄さん:
「むしって食べるというとことから『むしり』と命名しました」

税込み1本800円で、多い時には1日4~500本ほど注文が入るという「むしり」。

伝統の味付けは塩とコショウのみです。

鳥忠食堂店主 山崎敦雄さん:
「当初からそれでやっていると思います。鶏の本来のうまみが出るんじゃないかと思います」

「むしり」を作るうえで大切なのが、揚げる時間と油の温度。

何分くらい?
山崎さん:
「10分!うちは10分です。ちょうどいい時間、長年やって。温度はちょっと教えられないけど、この状況で10分で」


伝統の味を守りながらも日々研究を続けているといいます。

鳥忠食堂店主 山崎敦雄さん:
「教えてもらったところもあるし、門前の小僧じゃないですけど見ていて覚えたところもあるし。だんだん進化している。同じ味付けでもいろいろと、ちょっと変えたり」

盛り付けるのは「むしり」専用の皿です。

鳥忠食堂店主 山崎敦雄さん:
「むしりは当初は宴会料理だったので、うちではこのむしり専用の(皿)が始めのころからあるんです。これで単品のむしりはお出ししています。これがむしりの皿って小さいころから見てますので、これに載せると『ああ、むしりだな』と」

最後にレモンを真ん中に載せて完成です。