朝起きることがつらくなったり、些細なことでイライラしたり…

男性は、子どもが生後5か月になったころから自覚症状があり、助産師の勧めで父親外来を受診しました。

父親外来を始めた村上寛(ひろし)医師。

3年前から妊産婦の精神的なケアを行う専門の外来、周産期のこころの医学講座を開く中で、医師が直接接触する機会が少ないパートナーへの支援の必要性も強く感じていたといいます。


村上医師:
「『片方の方が産後うつになればもう片方の方も産後うつになりやすい』ということが現場の外来の実感としても、様々な論文などの研究によっても明らかになってきている。どちらかを守ることは、もう片方も守ることに繋がる」

国立成育医療研究センターが行った調査で、1歳未満の子どものいるふたり親家庭およそ3500世帯のうち、父親が産後1年間に「メンタルヘルス不調のリスクあり」とされた割合は、11%。

母親の10.8%と、ほぼ同じ結果となりました。

父親の育児参加の機運が高まる中で、仕事との両立に悩み、不調をきたす男性が多いとされていますが、全国的に見ても支援の場はほとんどないのが実態です。

信大病院の「父親外来」の受診者はまだ数人ですが、村上医師は、その存在をより多くの人に知ってもらい、利用を広げていきたいと考えています。


村上医師:
「治療と育児と仕事、3つがきている100点・100点・100点は無理で、実家で少し休むと回復することは確認出来ているので、実家で休息するなどして給水所みたいな感覚で長距離走なので、やってもらえればと思う」
男性:
「今はすごくしんどいので、何か自分で動いてくっていうのは苦しい局面の中で、治してく、治療に対しての道筋をある程度先生の方で具体的にこうしましょうというふうに示してくれるので、すごく助かります」