母親が、我が子の首をタオルで絞めて殺害
2022年6月に岡山県和気町で長男を車の中で殺害したとして、36歳の母親が懲役8年を求刑されました。
不妊治療の末にようやく授かった、重度の知的障害がある我が子の首をタオルを使って絞めた、というやりきれない事件。母親はなぜ我が子に自ら手を下したのでしょうか。

9月20日に始まった裁判員裁判では、「犯行時、被告人となった母親に、善悪を判断し、犯行を思いとどまる責任能力があったのか」が大きな争点になるとともに、長年にわたって夫が育児を放棄し、突然離婚を切り出された被告の境遇についても審理が行われています。
うつ病を患っていた母親 争点は「責任能力の有無」
岡山地裁で行われている裁判員裁判で、殺人の罪に問われているのは和気町のパート従業員の被告(36)です。
起訴状などによりますと、被告は昨年6月、実家の駐車場にとめてあった軽乗用車の中で、特別支援学校に通う長男(当時8歳)の首をタオルで絞めて殺害した罪に問われています。
初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた被告。裁判で争点となっているのは、「夫との不仲によってうつ病を患うなど、追い詰められていた被告に、物事の善悪を判断する責任能力があったのかどうか」です。