英国から来た27歳 なぜ「日本刀」の仕事についたのか

なぜ異国でこの仕事についたのか。日本刀を知ったのは、大学時代の授業でした。「職人の技」と「造形美」に魅了され、もっと知りたいと来日を決意。岡山など各地の刀鍛冶を訪れたことが、長船で仕事に就くきっかけとなりました。

(備前長船刀剣博物館 トゥミ・グレンデル・マーカンさん)
「技術が代々続いているのが、それは一番魅力的だと思いますね。欧米では刀剣を作った文化が『銃の時代』になるとなくなったから、自分にない文化は応援したかった。昔からのすごい技量を保護している人を応援したかったから、その気持ちに導かれた」

「刀の文化を守りたい」と、英語で魅力を発信する仕事を選んだトゥミさん。しかし、待っていたのは辛抱の日々でした。

去年5月の就職以降も新型コロナの影響は収まらず、アピールすべき海外からの観光客はやってきませんでした。けれど、そんな中でも勉強を重ねてきたトゥミさんです。

(備前長船刀剣博物館 トゥミ・グレンデル・マーカンさん)
「ほとんどの博物館はいい英語の資料がないから、僕はそれを直したかった。そんなことができる人は本当に少ないから。使命ですよね」