「香川から宇宙へ」...高松市で、民間のロケット打ち上げを目指す人々がいます。目標は「手作りのロケットで高度100キロ到達」です。きのう(12日)はエンジンの基礎実験が行われ、宇宙への新たな一歩を踏み出しました。

研究所ではなく「シェアオフィス」で進む民間ロケット打ち上げプロジェクト

「3.2.1、ゴー」

ロケットエンジンが轟音をあげたのは、宇宙科学の研究所ではありません。高松市郊外にある倉庫が、「サヌキ アストロプロジェクト」の本拠地です。

「ここは、ITのシェアオフィスです。倉庫です。そんな『研究所』とかではないですよ。アマチュア団体なので」

民間によるロケットで宇宙へ。ITエンジニアの山本さんは、最初は一人で研究を続けてきました。

(サヌキアストロプロジェクト 山本誠一郎代表)「一応、今これで大体30ニュートンくらいのパワーがあります。こういった新しいこととかやっていると、暗いニュースが多いので、その中で『ロケットを作ってうまくいった』というニュースが世の中に出たら、世の中を明るくできるかなと」

ー前回はどれくらいの推力?
「ざっくり3.2ぐらいですね」

今では、メンバーは40人ほどに増えました。全員、ロケットの専門家ではありません。

メンバーの1人「私、電器屋なんです」

「私、電器屋なんです。それぞれの分野での最高の技術を注入しております」

最終的な目標は「宇宙の入り口」高度100キロ到達です。実験用のエンジンは、その約200分の1の推力で、ノズルは3Dプリンターで樹脂を使って作りました。製作費は20万円余り。普通のロケットとは違い、推進力の元となるのは「液体窒素」と「お湯」です。

(サヌキアストロプロジェクト 松野俊博さん)「本当に、日常の生活。いいとこキャンプでしょ。面白いアイデアだと思いますよ。僕もここに来るまではそんなこと知らなかったので」