明らかになった驚きのレーススタイル
(黒田選手)【画像⑧】
「レースの時に僕は腕時計をつけて走らないです。」
(記者)
「なぜですか?」
(黒田選手)
「ラップタイムとか気にして走っていたら、速くても遅くてもそんなにいい方向には働かない。(時計を)つけていなくても、きついかきつくないかギリギリのラインで走っていれば割といい走りはできるので…タイムとかには囚われない。」
順位はもちろんだが、“タイム”の速さを競うのが陸上におけるレースの目的であるはず。その“タイム”に囚われないという言葉にとても驚いた。
(黒田選手)
「その時に自分ができる一番いい走りができればいいのかなと思います。」
(記者)
「感覚ということですか?」
(黒田選手)
「感覚ですね」
「箱根ではやっぱり自分が思い描いた通りの走りができたのが一番かなと思っていて。最初のほうは大集団の中でというレース運びだったんですけど、他の人のペースだったりというのに惑わされずに本当に自分の一番走りやすいペースでレース運びができたというのが、自分の力を最大限引き出せた要因だったのかな」
普段から“感覚”を研ぎ澄まし、コツコツと練習はするが無理はしない。だからケガもほとんどせず、練習もずっと積むことができる。そしてその“感覚”で、レース本番に向けて“合わせる”ピーキング能力も高い。
「天才肌」と称されることもあるが、本人は「練習が積めているからこそのピーキングであり感覚」だと、「才能ではない」と語る。










