幕末に活躍したあの人たちの羽織も…
ーアサギマダラの「アサギ」は、浅葱(あさぎ)色のことですね?神職の袴の色としても知られているようですが…。
(大野竜徳さん)
「はい。偶然かもしれませんが、幕末に活躍した新選組の羽織も『アサギマダラ』と通じる色合いを持っていました。
新選組のトレードマークである羽織は浅葱(あさぎ)色にだんだら模様。
アサギマダラの名前の由来も、その浅葱色の翅にあります。
直接の関係はないかもしれませんが、浅葱色は『儚さと気高さ』を象徴する色合いとして、人々の記憶に深く刻まれています。
アサギマダラは、美しさと力強さ、そして文化との結びつきまでを兼ね備えた存在です。大きな翅で海を越える旅人であり、毒を身に宿す戦略家であり、時代を超えて人の心を動かすシンボルでもあります。
この時期、青白い翅を見かけたら、自然と文化が交差する奥深い世界に足を踏み入れた気分になるはずです。
もしかすると、誰かが付けたマーキングが見つかるかもしれません。
そんなことにも目を向けながら、もし出会ったらそっと観察してみてください」

【画像①】~【画像④】はカメラマンの青江隆晴さんが撮影しました。