もう一度全日本へ!「今回は勝って強さを証明しなきゃ次に進めない」

(部員たち)「いただきます」
石鍋選手は変わらず陸上部の一員ですが、実習などで練習を共にすることは少なくなりました。今は長距離パート・主将の木戸颯選手らを中心に2年連続の全国駅伝出場を目指しています。

(記者)
「大人数をまとめるキャプテンですけど、皆さん言うことを聞いてくれますか」
(工学部3年 長距離パート主将 木戸颯選手)
「なかなかに皆聞いてくれますね」「え、聞いているよね?」

夜。宿泊先の一室に集まったのは木戸選手ら3年生です。
(工学部3年 長距離パート主将 木戸颯選手)
「(予選会で走るメンバーについて)今おれが思っている順番はこうだった」
全日本大学駅伝の中四国予選会に向けた秘密の作戦会議です。優勝校のみが全日本に出場できる熾烈な争い、去年は2位に大差をつけて切符を掴みました。しかし…
(記者)
「今回はディフェンディングチャンピオン(前回の優勝者)として…」
(一同)「笑」「そんなある?」「ディフェンディングチャンピオンだけど・・・でも結局チャレンジャーの立場かなと思っている」「まだ王者って感じじゃない」
(経済学部3年 米倉絃之介選手)
「ピンチとまでは言わんけど、ほかの大学と拮抗している状態」
焦りを感じていました。
(医学部3年 日名子泰明選手)
「広島経済大とIPU環太平洋大学がライバルにはなるんですけど、去年は4年生がどちらも走っていない。どちらも今年は強くなっている」
ライバル校のエースが大幅に記録を伸ばすなど中四国全体のレベルが上がっているのです。
(記者)「Qちょっとプレッシャーはある」

(工学部3年 長距離パート主将 木戸颯選手)
「まあかなり…」「全日本予選で勝てなかったら、今岡大はのっていてすごいねって応援してくれた方々が離れちゃう」「岡大いいなと思ってくれた次の新入部員たちが違う学校に流れちゃう」「とにかく今回は勝って勝たなきゃ強さを証明しなきゃ次に進めない」
負けられない、理由があります。岡大が目指す2つの全国駅伝のうち、今年の出雲駅伝の出場権を懸けた予選会は去年、すでに行われています。優勝したのは、環太平洋大学。岡大は24秒差で2位でした。
「涙する部員たち」

誰よりも責任を感じていたのはエースの赤澤京弥選手でした。
(工学部4年、赤澤京弥選手)
「(去年)出雲や全日本に出てまだまだ実力足りていないのに強くなった感があって慢心しているところがあったかな」「足元をすくわれたかな」
自身が環太平洋大学のエースに付けられた差は30秒。それがなければ…。
(工学部4年、赤澤京弥選手)
「今回こそは勝たないと新たな強さを見せつけられたら」

冬、悔しさを胸に走り込んだ赤澤選手は、東京マラソンで2時間15分台と中四国の学生記録まであと29秒に迫る大記録をマークしました。出雲を逃した岡大に残された全国の舞台は、全日本大学駅伝のみ。その1枚の切符を掴むために…
(医学部3年 日名子泰明選手)
「みんな400メートル遅すぎ!」