■同じ車種で「新車よりも中古車の方が高い」なぜそんなことが?

(シティライト 丸山高明広報部長)
「新車だと490万円のアルファードが、2022年11月のオークションで800万円で落札されたことがありまして」
「でも9月には、同じグレードの車が600万円で落札されて、200万円の変動が数か月であったので、コロコロ変わっているところです」

一部のハイブリッド車やSUVなどでも起こっている逆転現象。「新車より中古車が高くなる」ことは、今までになかったといいます。

中古車の平均落札価格も右肩上がりで、今年9月には1台あたり約122万円と過去最高額を更新しています。
■「ウクライナ侵攻」でいま中古車はロシアへ...なぜ?さらに価格は高騰

前例のない事態に市場が混乱するなか、さらに追い打ちをかける事態が。ロシアによるウクライナ侵攻です。

(岡山大学経済学部 中村良平教授)
「ロシアに対して、いろいろな国が制裁を加えてますよね。日本も輸出の規制をしていて、新車はほとんど輸出されていないんです」

「ところがその反面、中古車の輸出規制はあまりないので、中古車をどんどんロシアに輸出する。そうすると日本車の在庫が不足し、値段が上がっている」
中古車の価格が上がっても、販売競争が熾烈なため、店では値上げ分を販売価格に十分に転嫁できていないといいます。
そのため、このまま価格が高止まりすると「売上げが減ってしまうのでは」、と中古車販売業者も不安を隠せません。

(シティライト 丸山高明広報部長)
「本当に誰も予期せぬことなので、コロナ禍や為替の動き、貿易関係もそうなので、予想はできないけどいろいろなことを予測して対策していかなければならないなと思っています」

さまざまな世界情勢が、自動車業界に大きな打撃を与えています。新車・中古車ともに、先の見えない状況はしばらく続きそうです。