「黒い影の命令に従わなければ殺される」初公判で男が語ったこと
2024年2月に行われた初公判【画像④】。短髪で無表情、グレーのパーカーにジャージ、マスク姿の男が証言台に入ってきました。

裁判官から認否を問われた男は、手元のメモを確認しながら、はっきりと
「繰り返し現れていた目の前の『黒い影』から命令を受けた。命令に従わなければ殺される」
と話し、
「私は無実です」
と起訴内容を否認しました。
また、男は「向精神薬とアルコールの同時摂取により覚えていない」などと話し、弁護側は犯行当時、男は心神喪失状態だったと“無罪”を主張しました。

争点となっている「男の責任能力」は?
2025年3月付けの検察官作成の鑑定請求で、
・男は命令してくる『黒い影』について主治医の精神科医に相談していない
・男の日記にもその旨の記載がない
・『黒い影』の弁解を始めたのは、すでに7件の準強制性交等などにより公判請求された後
などから、『黒い影』の弁解が荒唐無稽であることは明らかであり、男には完全責任能力が認められるといいます。
さらに検察は、男が
・カメラで撮影し、データをハードディスクに保存していた
・睡眠作用などのある薬物を混入すると、青色に変色することを知っていて、ばれないよう抹茶のカクテルや缶酎ハイに混入していた
などとして、計画的で悪質な犯行であると主張しました。