カビを見つけたときは? ポイントは「高温」
ーカビのお話に戻りますが、もしもカビを見つけてしまったり、カビの心配があったりする場合にはどうしましょう?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「一番簡単なのは、アルコールや消毒剤で拭いてしまうことですね」
ー布団や壁紙など、簡単に拭くこともできない場所は?
「そんな場所には、アイロンが強い味方です。カビは高温になったら死んでしまいます。目安は50℃くらいで、これで今生育しているカビの多くは死滅します。この温度だとダニなどのほかの生き物も死滅するので、害虫対策にもなります」
「気を付けないといろいろなものを傷めてしまうかもしれないので、目立たない場所でアイロンを当てても大丈夫かどうか試しておいたり、あて布を使ったりするのもポイントです」
「スチームは冷えると結露の原因になってしまうので、なるべく使わないほうが無難ですが、しっかり乾かすことができるのであればスチームを使う方がよい場合もあります」
「ちなみに、加熱をしてもカビの見た目は変わりませんので、生きているかどうかの判断は見た目ではできません。しっかり加熱をしたら、アルコールか食器用中性洗剤で拭いたり、干したりして除去しましょう」
「また、この温度ではカビの胞子までは死なないことも多いですが、ここからかびが生えるまでにはさらに少なくとも数日はかかります。なので、次にかびをはやさないためにこういったところは注意して風を送るなど乾燥に努めましょう」
「アルコールや殺菌剤を使う場合、カビをしっかり退治するためには少し時間をおいておくのもコツの一つです。キッチンペーパーなどにアルコールをしみこませて貼っておく、殺菌剤を吹いたあとには食品用ラップなどをぺたっと貼っておくことで、しっかり浸透させるイメージです。時間は数分で良いです」
「ただ、しばらく貼っておくことで薬剤が染みてほしくないところまで染みることもあるので、場所は選んで行ってくださいね」



 
       
       
   
  






