霜が降りた高原 月の出と海ぼたる 一瞬の風景を狙い続けた
霜が降りた晩秋の恩原高原。早朝しか撮れない一瞬の風景を何度も狙いました。

月と瀬戸内海の夜を幻想的に表現した写真。絵を描くようなイメージで撮影したといいます。

【月の出と海ぼたる】
(若林さん)
「ちっちゃいお月さんが出るんですけどまん丸でしょう。これ(海ぼたる)は光らなければいけないし。それ(月)とこれ(海ぼたる)と合わせて。こいつは泣けてきます」
「楽じゃないですよ。きついところに行って。自分の理想の美しさ。自然の厳しさ。そういうものを撮るんですよ」
若林さんが、本格的にカメラを始めたのは高校生の頃でした。
(若林のぶゆきさん)
「大おばあちゃんに買ってもらったカメラ」「のぶゆき若林」「もうこれから始まったって感じですね」
若林さんの原点ともいえる写真集です。若林さんの写真家精神を呼び起こしたのが子どもで賑わう漁村・下津井の素朴な風景と瀬戸内海の美しいパノラマ。時には、岡山市内から自転車で通い、写真に収め続けました。そしてその日々が風景画を撮るきっかけにもなりました。

(若林のぶゆきさん)
「子どもたちも裸で走り回って、タコ壺がいっぱい転がっていて、一生懸命、飯盒にご飯を持って行って撮った。本当に好きなんですよ写真が。子どもの頃のことがずっと続いていくんだと思いますよ」