■病床使用率は5割を超えた 医療ひっ迫は?
(坂井キャスター)「その病床使用率についてもご覧いただきましょう」

「岡山県の発表によりますと、8月3日午後5時現在で、医療のひっ迫具合を示す病床使用率は55.1%。警戒レベルを上げる目安となる50%を超えています。すでに554床ある確保病床のうち、305床が埋まっていて、うち重症者用は10.3%となっています。感染者数に比例して、病床使用率も上昇してきている状況です」
(坂井キャスター)
「半数以上の病床が埋まっているということで、入院されている方の年齢構成などはいかがなんでしょうか?」
(伊原木知事)
「これは大変特徴的でありまして、いまだに感染される方の率で言うと、70歳以上の方は1割に満たない訳ですけど、その70代以上の方で、7割の病床が埋まっている。やはりこのオミクロン株・BA.5は『高齢者に厳しい変異株』だと言えようかと思います」
「そういう方々で病床が埋まっていますので、これから先もそうそうこの病床使用率が好転する可能性がなかなかない。これまで実は感染者数がどんどん伸びても、病床使用率はかなり低めに落ち着いていた、重症者に至ってはほとんど0だったり1だったりしたんですけど、今そういったものが急拡大しているので、本当に景色が変わったという状況です」
(坂井キャスター)
「感染力も強く、そして高齢者もかなり罹って入院している、という現状ですね」
(伊原木知事)
「高齢者のワクチンの効果がずいぶん落ちている、本当に4回目接種が急がれる状況だと思います」
■保健所が逼迫・・・「全数把握の見直しは?」
(坂井キャスター)「先日の全国知事会議で取りまとめられた緊急提言では、『感染者の全数把握の見直し』について政府に要望されたと思います。この辺りについて、知事はどのような考えを?」
(伊原木知事)
「とにかく新規陽性者数が多いので、受け付ける保健所、それから発熱外来が大変なことになっていますので、『できるだけ事務を簡素化しなければパンクしてしまう』、という発想の中で、全数把握の必要があるのか、という議論が沸き起こっています。実際、全数把握をなくしてしまう事は難しいそうなんですけど、それくらい大胆なこともしっかり視野に入れて、それも急いでやらなければいけないと思っています」
(坂井キャスター)
「医療機関だけでなく、保健所の業務もひっ迫してくるということですね」
(伊原木知事)
「過去の波では保健所が回らなくなって、きちんと医療につなげられなくて重症化した例もたくさんあります。岡山県は幸いそこまでは行きませんでしたけど、今後どうなるかわからないということです。