これまで解明されていなかった潜伏キリシタンに関する新たな資料が熊本県天草市で発見されました。
今回、新たに見つかったのは『天草崩れ(あまくさくずれ)』後の潜伏キリシタンに関する文書です。天草崩れとは江戸時代後期に多くのキリシタンが捕まった事件のこと。

資料はその天草崩れから6年後、村の集団が今富村(いまとみむら・現在の天草市河浦町今富)の庄屋の罷免を求めた騒動に関するもので、庄屋がこの騒動の本質についてキリシタン探索を主導したことに対する報復だと考えていることなどが記述されています。

これらから天草崩れ以降も潜伏キリシタンの信仰が守られていたことや、庄屋たちを含む当時の地域の人たちが、潜伏キリシタンの存在をどのように捉えていたのかを知ることができ、公文書以外の私的な文書として発見されたことが非常に珍しいと言う事です。
熊本大学大学院 人文社会科学研究部 安高啓明准教授「資料を総合的に分析していくことによって、天草における新たな潜伏キリシタン像が浮かび上がるのではないか」

12月7日からは発見された古文書を読み解く企画展が天草キリシタン館と天草ロザリオ館で開かれます。
