平成29年(2017年)12月、熊本県南部に広がる水俣の海を上空から撮影しました。当時ニュースはこう伝えています。「熊本県の南部、海と山に囲まれた水俣市、今回はリアス式の美しい海岸線が連なる不知火海沿いの風景を空から見つめます。

市の北部にある静かな入り江に広がる温泉街「湯の児(ゆのこ)温泉」です。その昔この地を行幸した景行天皇が温泉が湧き出るのを見つけた際、温度が低かったことから「湯の親ではなく、子だ」と言ったことがその名の由来とされています。温泉宿からは目の前に不知火海、遠くには天草の島々を望む絶景を楽しむことができます。

市の中心部にある「エコパーク水俣」。水俣病の原因となった水銀を含むヘドロを埋め立てて作られた公園です。広大な敷地には数々のスポーツ施設のほか緑あふれる竹林園や750種類、6500株が咲き誇るバラ園などもあります。また、海沿いには階段式の遊歩道がある親水護岸が整備され、その一角に建てられた「水俣病犠牲者慰霊の碑」の前では毎年5月1日に慰霊式が営まれています。

一方、この場所は戦国武将の夫とその無事を祈り続けた妻の美しい物語が伝わる「恋路島(こいじしま)」を臨むことから「恋人の聖地」にも選定されています。ハート型のモニュメントの前には多くの恋人たちが訪れ、古の恋物語に思いを馳せています。」