熊本市には性的マイノリティのパートナーシップ宣誓制度というものがあります。

同性カップルに対し熊本市が『婚姻した夫婦に相当する関係』と公的に認める制度ですが、法的効力は一切ないため夫婦としての権利が全て保障されるわけではありません。この制度めぐり少しずつですが、改善を図る動きも出ています。

制度を利用した人々は…

4年前、熊本市でパートナーシップ宣誓制度が導入されました。

「お互いをその人生のパートナーとすることを宣誓します」

「嬉しい限りです。本当にこういう事って今後もないんじゃないかとあきらめていた」

この制度を使って、これまでに19組が宣誓しています。

2020年に宣誓した、こうぞうさんです。こうぞうさんは制度のメリットについてこのように話します。

「行政の印鑑が押されているもので2人の関係性が書かれているものが手元にあるというのは僕らのことを(行政が)家族とみてくれる、自分たちはここにいていいという気持ちになる」

一方で、制度の不十分さを指摘する声も。

「結婚とは全く違うものです。パートナーシップ宣言制度に伴う中身はかなり絞られたもので限界ばかりです」

こう指摘するのは同性婚の実現に向け活動する森あい弁護士です。

森弁護士は、現状の制度ではパートナーが危篤状態になっても病院から病状の説明を受けられないなど法律上のパートナーと認められないケースがあると言います。

森弁護士「法律の壁はすごくたくさんあるので結婚している方はそこまで意識していないと思いますけどものすごく、壁がいっぱいある」

こうぞうさん「大切な人が同性であっても法律上家族になる選択肢が当たり前にある国になってほしい」

このパートナーシップ宣誓制度をめぐっては市議会でも議論となり宣誓するには通常の婚姻には必要ない独身証明書の提出が義務付けられていることを疑問視する質問が議員から出ました。

市民連合 吉村健治 熊本市議「普通の婚姻届けと同じような流れでパートナーシップ宣誓をされることが当然の事だろうと思います」

熊本市の大西市長は改善に踏み切ることを明らかにしました。

大西市長「他都市では独身であることを戸籍謄本等により確認している事例もあることから今後は当事者の意見も参考にし改善していきたい」

この動きをこうぞうさんは前向きに受け止めています。

「自分が住んでいる地元の議員さんが関心を持って質問してくださったこと自体はありがたいと感じる」

導入されて4年。課題が指摘される中、改善に向けた動きが見え始めています。

熊本市男女共同参画課 上村奈津子 課長「当事者の方が利用しやすい制度となるように出来るところから改善を図っていきます」

こうぞうさん「(制度拡充の)導入のハードルも決して高いものではないと思うので、地に足着けてできるところを補強してくださると嬉しいです。」