被災から3年、心の変化と向き合う
今年も大柿長幸さんの田んぼには稲が植えられました。農薬を使わない自然栽培で育てる稲。被災しても、収穫できたことが長幸さんの自慢です。
被災から3年経ち、長幸さんの心には変化が起きていました。

長幸さん「本音のところでは移りたくない。しかし、毎年(災害を)心配するんだったら、仕方なくいかなければいけないかなと」
水害への恐れから「ふるさとからの移転」を決めたのです。考え抜いた末の決断でした。

長幸さん「ここが遊水池にもしなったとしたら、来てみたら何も残ってないわけですから。ここに川底が見えるわけですから。そういうのを考えたら『さみしい』と一言では片づけられない思いはありますよね」
地区のおよそ8割が「移転」、残り2割が「現地再建」を希望しているといいます。

「遊水地計画」の先行きが見えない中で、ふるさとはどうなってしまうのか。
住民の苦悩は続きます。