熊本の天草地域。ここではヒノキの製品が至るところに。

新たな産業を生み出し未来に繋げようとするプロジェクトが地方で加速しています。
天草市の図書館などが入った施設に使われているのは天草ヒノキ。

利用者「ヒノキの香りがすごくして、素晴らしい建物だと思っています」
赤ちゃん連れの利用者「子どもも安心していれるような場所で温かい場所だなと思います」

飲食店では…
店主「自家製パンの盛り合わせになります」
ここでも天草ヒノキがパンの皿として使われています。

ほかにも…
「いらっしゃいませ」
ホテルのロビーに設置された遊具、これも天草ヒノキ製です。

天草地域では約60年前、国策としてヒノキの植林が進められました。
そのヒノキが成長し、いま建築資材などとして利用に適した『使い時』を迎えているのです。

この資源を活用しようと立ち上がったのが「天草ヒノキプロジェクト」。
メンバーは地元の建築や設計事務所、製材所や林業などを営む人たちです。

天草ヒノキプロジェクト 野上辰雄 副会長「天草をどうにかしなければいけない
人口減少もそうですけど、天草を活性化させるためには自分たちに何かできることはないかなと」
プロジェクト立ち上げから7年目を迎え、提供する商品や住宅が少しずつ増えてきました。

先月には大阪に本社がある会社のワーケーション施設が完成。洗面カウンターや床に天草ヒノキが使われています。
山本金属製作所 山本はるみ 取締役「きょうは私、(床の)ここからここまで3周くらいゴロゴロ転がって(笑)それくらいすごくいい感触なの」

そう話す、山本はるみさん。実家があった場所を活用しました。
「(両親は実家の)この跡を売らないで欲しいってよく言っていた。皆さんが寄って楽しく語らえる場所になったかなと」

プロジェクトのメンバーにはヒノキを使ってユニークなものを製作している会社もあります。
原田製材所 梅田紀元 工場長「こちらが発電ヒノキ小屋です」

最小限の居室とデッキに太陽光発電を備えた天草ヒノキの小屋。子どもの勉強部屋やリモートワークに活用できるほか、災害時には避難所にも。
さらに過去にはこんなものまで…

梅田 工場長「天草ヒノキの軽トラハウスです。もう少しこう皆さんに天草ヒノキを知ってもらうっていうのをもうちょっと広めていければいいなと思います。認知度がまだまだと思いますから」

「天草ヒノキ」には「木曽ヒノキ」や「小国杉」などに比べ、ブランド力はまだありません。
木のかおり製造所 松坂和幸さん「『天草産材だから使いたい』っていう価値を持てるようなヒノキが出来ればいいなと思っています」
林業の松坂さん。プロジェクトの根幹となる天草ヒノキの生育を担いながらブランド力のアップを目指しています。

松坂さん「自分が植えた木で愛着もあったし、これが世の中の人の役に立てばいいなと思って」
天草ヒノキは岩の多い土地で育つため時間はかかるものの、丈夫で良質なヒノキ材になると言います。しかし…

松坂さん「林業で食べていくっていうこと自体、現状では難しいのかなと思いますけど」
「高齢化」に「物価高」。林業を取り巻く現状は厳しく、それを打破するために松坂さんは天草のヒノキに付加価値をつけようと独学でエッセンシャルオイルを作りました。

数々の賞を受賞し、商業施設「アミュプラザ」開業の記念品にも使われました。
松坂さん「いい香りです。人の役にたってもらえればいなと」

着々と前進するプロジェクト。60年以上前の植林が今につながり、そして更に未来へとつながっていきます。









