身元を明かさず出産する「内密出産制度」を独自に導入する慈恵病院が、生まれた赤ちゃんの出自を知る権利を巡り 熊本市に要望書を提出しました。
「こうのとりのゆりかご」や内密出産を巡っては、親が求める匿名性との対立から子どもに出自情報を提供できないおそれがあり、問題となっています。
そのため、慈恵病院の蓮田 健(はすだ たけし)院長は、きょう17日に提出した要望書で、出自情報の提供などについて吟味する検討会の設置を求めました。
慈恵病院 蓮田 健 院長「出自を知る権利については混乱状態だと思います。まず行政にお力添えをいただいて、有識者の方や過去特別養子縁組を経験された方とかの意見をうかがいながらまとめていきたい」

これに対し熊本市の津田 善幸(つだ よしゆき)健康福祉局長は「子どもが健やかに育つためにも、出自を知る権利は保証されなければならない」と応え、要望への対応を検討するとしました。
