事実を知ったのは手術の1週間後。両親から告げられました。

藤枝さん「もう子どもが産めなくなった、劣等感が大きかったです」

旧優生保護法は、遺伝性の疾患や知的障害がある人たちに、本人の同意なく不妊手術ができると定め、1996年まで続きました。

被害者は全国で2万5000人に上るとも言われています。

ただ、藤枝さんは「親や医者を恨む気持ちはあったが、心に鍵をかけていた」と話し、周囲に体験を明らかにすることはありませんでした。

そうした中、被害を受けた人たちが声を上げました。

最高裁判所は2024年7月、旧優生保護法を「違憲」と判断し、国に賠償を命じました。