熊本城で被災した宇土櫓(うとやぐら)の解体保存工事が始まり来年秋には作業用の「素屋根」に覆われるとことになります。

熊本城宇土櫓は「第三の天守」とも呼ばれ、西南戦争の火災でも生き残り、築城当時の姿を保っている唯一の多重櫓(たじゅうやぐら)です。

2016年の熊本地震では内壁が剥がれ落ちたり柱や床が傾いたりしましたが、城内では比較的被害が少なく「不屈の櫓」とも呼ばれました。

その宇土櫓は隣接する続櫓(つづきやぐら)が倒壊したことで壊れた部材の回収が続いていましたが、その作業も終了し倒壊を免れた五階櫓(ごかいやぐら)への復旧作業が始まります。

そのため来年秋にも宇土櫓は素屋根に覆われ見えなくなり、工事はその中で進められます。その雄姿を再び見せるのは、少なくとも10年後になる見通しです。