熊本市役所の建て替えを巡り、住民投票の条例案を審議する委員会の傍聴を求めて1月9日、市民団体が市議会に要望書を提出しました。
提出したのは、新たな庁舎について住民投票を求めている市民団体「熊本市新庁舎建設の賛否を問う住民投票をすすめる会」です。

同じ政令市である福岡市や広島市の市議会の常任委員会は傍聴ができますが、熊本市議会では委員会室の狭さを理由に認めず、インターネット中継を見るように求めています。
しかし市民団体は、建て替えの賛否を巡る重要な条例案だとして、14日に開く予定の総務委員会での傍聴を要望しています。

市民団体のメンバー「議案が付託される総務委員会を市民が直接傍聴できるように」
要望書を受け取った江幸博(ごう ゆきひろ)議会局長は「議長に要望内容を伝えたい」と話しました。
【熊本市役所の建て替え】現状
熊本市は、市役所の建て替えについて、本庁舎をNTT桜町ビル跡地、中央区役所を花畑町別館跡地に建て替える方針で、概算事業費は600億円を超える見通しです。
一方で、建て替えを疑問視する市民の声も根強く、市民団体が住民投票条例に基づき、建て替えの是非を巡る住民投票の実現を求めて署名活動を行い、必要な署名数を上回る署名が集まったことから、市民団体が本請求を行いました。
これを受け熊本市議会は、14日から臨時議会を開き、住民投票条例案を制定するかどうかを総務委員会で審議する予定ですが、大西市長は「災害リスク、事業費、長期的な視点での本市の財政負担、まちづくり等の様々な情報からなる複雑多岐にわたる議論を踏まえて総合的に判断されるべき」として、住民投票の実施に「反対」を表明しています。









