「こうのとりのゆりかご」のあり方を議論する熊本市の専門部会は、今年(2024年)6月、子どもを預け入れる人たちの存在について「最後まで匿名を貫くことは容認できない」と結論付けました。
これに対してゆりかごを運営する熊本・西区の慈恵(じけい)病院は「匿名性は必要」と反論し、公開質問状を提出。10月31日、市と部会側が慈恵病院の蓮田健(はすだ たけし)院長に回答書を手渡しました。

回答書によりますと、市と部会側は「最後まで匿名を貫くことは容認できない」という文言を「改めたい」とスタンスを変えました。
「こうのとりのゆりかご」専門部会 安部計彦会長「(出自を)最後まで追及する、秘匿性は絶対守れないんだという書き方はたぶん無くなると思う」
回答書を受け取った蓮田院長は。
慈恵病院 蓮田健院長「『匿名性を容認できない』という文言はなくなりましたので、私はそれでよいのではないかと思います」

回答に一定の評価を示し、「母子の命と健康を守ることが最優先、匿名性の保障は絶対条件」と改めて強調しました。