ダム建設に翻弄された歴史がある熊本県・五木村(いつきむら)を木村敬(きむら たかし)知事が就任後初めて訪れ、村長たちとダム問題や村の振興について意見を交わしました。
木村知事は五木村役場を訪れ、木下丈二(きのした じょうじ)村長たちに陳謝しました。

木村敬知事「このダム問題で村民を翻弄させてしまう事態に至ったこと、責任の一端を担う県として心からお詫び申し上げたいと思います」

五木村は、半世紀以上ダム計画に翻弄され続けてきました。
1966年に旧ダム計画が発表されましたが、巨大公共事業の見直しによる全国的な「脱ダム」の流れもあり、2008年、蒲島(かばしま)前知事が旧ダム計画を白紙撤回します。

しかし、2020年、県南部を豪雨が襲い、県内で65人が死亡しました。
蒲島前知事は、流域の治水策の柱にしたいと一度は白紙撤回したダム建設を国に求めたのです。

五木村はダムができない前提で村の振興を進めていましたが、今回、ダムが建設されれば村の一部が水没します。

五木村 木下丈二村長「五木村の根幹を揺るがすようなダムの建設事業に揺れ動いている現状です。そういう中で五木村の振興はまったなし」
木下村長はダム建設の賛否について、4月21日の村民集会で表明します。
木村知事「住民には簡単に割り切れない複雑な思いがあると思うので、しっかり寄り添っていくというのが、私のこれから貫いていくべき姿勢」










