◆コメント欄を差別者が荒らし出す
Mたちのコメント投稿に話を戻します。
M1号:示現舎の●●と申します。この件について神戸さんにメッセージで質問をお送りさせて頂きましたが、こちらにも書き込ませて頂きます。この名簿というのは●●(注:M2号)の言う通り、●●県の解放同盟が内部のトラブルで流出したものです。そうしたことを皆さんはどうお考えでしょうか。ちなみにこの一件は記事にもしますし、裁判資料としても提出する意向です。(22:06)
M1号もM2号も、書く文章が独りよがりなので、意味の分からないところがあります。部落解放同盟のある県連が名簿を誤って流出させた、ということがあったのかも私は知りませんが、当事者による名簿の流出がある以上、「自分たちが被差別部落のリストを公開して何が悪いのか」と正当化したいのかもしれません。もちろん、たとえ流出があったとしても、Mの行為は認められるものではありません。「ちなみにこの一件は記事にもしますし、裁判資料としても提出する意向です」というコメントは、やはり脅迫めいています。
◆「ずるいね」「明日会社の方に質問をさせて頂きます」
次に、M1号はコメント欄に写真を連投し始めました。それは、Mたちの行為に怒った多くの友人が寄せてきたコメント欄のスクリーンショットでした。どんな人がどんなコメントを書いているのか、を私たちは記録した、という宣言であり、いわゆる「さらし」行為です。私の友人がコメントを投稿する動きは、一瞬止まったように感じました。巻き込まれることにちゅうちょするのは当然です。
「みなさん。この事件の当事者、●●という男が絡んできています。ご迷惑をかけてすみません。本当に恥ずかしくなります」(22:53)
私が自分でコメントを書き込むと、即座にこう書いてきました。
M1号:恥ずかしいという前に質問に答えてほしいですが(22:53)
そして、私個人宛てのメッセンジャーに「ずるいね」「明日会社の方に質問をさせて頂きます」(22:54)と送りつけてきた後、コメント欄にはこう投稿しました。
M1号:なぜメッセンジャーの方にご回答を頂けないのでしょうか(22:55)
M1号:とりあえずこの件は記事にさせて頂きます(22:55)
◆被差別部落リストを私のコメント欄で公開
そして、Mたちは許しがたい行為を始めました。まずM2号が、古い大阪の地図を投稿してきました。M2号は「これが大阪市同和事業促進協議会が出版した大阪市の部落地名総鑑です。ぜひ見てくださいませ」とコメントしています。十数か所の被差別部落が、地図上に明示されていました。
続いてMたちは、ある県の被差別部落の一覧表を、私のフェイスブック投稿のコメント欄で公開したのです。接写された写真ファイルには、部落ごとの戸数も細かく掲載されていました。
M2号:部落解放同盟●●県連合会が出版した部落地名総鑑です。
M1号:ところで●●県連の名簿流出事件につきましては、私が、産経新聞の「正論」とい雑誌でレポートしています。今、手元にないので後日、ここに貼り付けてご一読ください。そして解放同盟員の名簿が流出したのに、なぜ対応をしなかったのか皆さん、ぜひ同県連に抗議をお願いします
M2号:部落地名総鑑、全国部落調査、部落探訪で検索しましょう
「部落地名総鑑」が、私のフェイスブックで見られる状態になっている――。
あまりに急激に怒りが湧くと、体は熱くなるのではなく、冷たくなるものなのでしょうか。明らかに私の血圧は急上昇していて顔が火照っているのに、後頭部から首筋にかけては冷気が当たったかのようにゾクリとして、それはしばらくの間止まらなかったのです。この時の感覚を、私は今でも覚えています。







