「おい、米村、もう2年も経ったんだから智紗都の話はやめろ」親友の言葉
事件後、親しい友人が毎週のように家に来た。
毎週一緒に飲んだ。
その時だけは智紗都さんの話ができた。
妻が自分の部屋に戻るから。
友人もそれなりに聞いてくれた。
しかし2年ほど経って、今でも1番の親友と思っている友人が言った。
米村州弘さん
「『おい、米村、もう2年も経ったんだから智紗都の話はやめろと。お前が辛いだけだろう』と言われたんですね」
確かに、米村さんは友人たちと飲む間中、いつも涙をボロボロ流しながら智紗都さんの話をしていた。
友人たちもその姿を見て辛かったのだろう。
だから智紗都さんの話をするなと言った。
その時、米村さんは思った。
米村州弘さん
「『ああ、お前たちにとっても、もう2年なんだ』と。私にとってはたった2年です。たった2年です」







