遠のく日中韓首脳会談、修復への道は険しく
高市総理は会見で、「答弁は従来の立場を変えるものではない。この点を粘り強く説明していく」とも述べています。その言葉通り、ぜひとも粘り強い説明を尽くしてほしいところです。
しかし、現実は厳しいものです。年明け1月には韓国の李在明大統領が来日しますが、本来予定されていた日中韓3か国による首脳会談の日本開催は、中国との関係悪化により実現が困難となりました。結局、日韓の2か国首脳会談に留まることになったのです。
「対話はオープン」という姿勢を掲げつつも、短期的には日中関係の修復は極めて困難だと言わざるを得ません。重い課題を抱えたまま、激動の2025年が暮れようとしています。
◎飯田和郎(いいだ・かずお)

1960年生まれ。毎日新聞社で記者生活をスタートし佐賀、福岡両県での勤務を経て外信部へ。北京に計2回7年間、台北に3年間、特派員として駐在した。RKB毎日放送移籍後は報道局長、解説委員長などを歴任した。2025年4月から福岡女子大学副理事長を務める。







