最下位…苦しい経験から得た発見

様々な思いが交錯した一戦は、1-0で奈良クラブが勝利。
決勝点を決めた選手こそが、ギラヴァンツ10番経験者の3人目、現在は奈良クラブの中心選手として活躍する岡田優希だ。
岡田は2023年にギラヴァンツに加入し10番を背負う。
しかしチームはこの年J3最下位に沈み、あわやJFL降格の危機に陥るという苦しいシーズンだった。
責任感の強い選手だからこそ、苦い結果を背負いすぎているような印象も受けていた。

試合後、岡田に話を伺える機会があった。
「確かに2023年は、個の力でなんとかしようとしすぎていたと思う。『個の限界』を感じたシーズンだったし、そこで人間的な視点も変わった。あの経験があったからこそ、今はチームメイトの力を引き出し、そして自分自身がチームメイトに引き出されながらいい結果につなげられている」という。

そして、そう語った後「北九州の時にも実践できていればよかったんですが、あの時の自分にはそこまでの人間的な厚みが足りませんでした、すみません」と言葉を続けた。

彼らしい言葉だと感じるとともに、改めて重圧と戦う各選手たちへのリスペクトを強くしたものである。