新米確保に初の「最低補償額」提示2万6000円
一方、2025年はJAグループ佐賀で新たな取り組みを始めています。
それは「最低保証額の提示」。
これまでは、コメを出荷した農家に前払いで支払う金額を、概算金として毎年9月ごろに農家に提示していました。
しかし全国的なコメ不足を受け、新米の集荷量を確保しようと、JAグループ佐賀は9月よりも早いタイミングで農家の手取り額を保証する、最低保証額を提示することにしたのです。

「七夕コシヒカリ」は2024年の概算金が60キロ当たり1万9200円でしたが、2025年4月に提示した最低保証額は2万6000円と、約7000円高くなりました。
コメ農家 溝口哲也さん
「ある程度の保証金っていうのが早く打ち出されたことによって、やっぱりその後の管理とか、それから収穫に関しての意欲というか、それだけもらえるんだったら、保証があるんだったらいいよねっていう感じで、みんなも期待が高かったんじゃないでしょうか」
店頭価格は前年比1800円高の5キロ4820円
その後、7月末に提示された実際の概算金は、最低保証額よりもさらに高い、3万3000円。
2024年の概算金と比べると1万3800円の値上げです。

コメ農家 溝口哲也さん
「やっぱりそれはうれしいですよ。今までが安すぎたんですよね。農家に対する、そのコメの価値っていうのが安すぎたから、本当にコメ作りをしたくても、もう現実的に経営として考えた場合にできない。コメ作りをやめるっていう方が多かったのは事実なんですよ。今年だけの話じゃなくて、今後やっぱり長い期間、その金額を維持できるように本当はしていければ一番ベストかなと思っています」
「七夕コシヒカリ」の店頭価格は5キロ=4820円で、2024年より1800円ほど高い値付けとなりました。

JAさが白石地区 山崎利幸 特別栽培米部会長
「七夕コシヒカリが県内で一番高い金額をつけています。これを牽引役として夢しずくなどの販売価格に反映されて、今の価格で消費者の方々も頑張ってもらって、私たちも頑張っていますんで」

7月27日までの1週間に全国のスーパーで販売されたコメ5キロの平均価格は、前の週より40円上がり3625円に、10週ぶりの値上がりとなりました。
このうち「銘柄米」は17円下がって4247円ですが、依然、高止まりが続いています。