山笠から心離れた時期も

山笠一筋に見える碩了さんですが実は山笠から心が離れてしまった時期がありました。

梅津碩了さん
「コロナや喪中で中1中2中3って山笠に出てなくて、もう山笠いいやって一回なってたんですよ」

そんな碩了さんの心に再び火が付いたきっかけは同じ町内の大先輩からの一言でした。
梅津碩了さん
「まだ高校1年生の試し舁きの時で、今の町総代から『試し舁きだけ来んや、舁き方俺が教えちゃるけん』って言われて山笠舁いたんですよ。実際そこで盛り上がったんですよ自分の中で『あーこんなんやったな』『やっぱり楽しいね』って」

東流 北船町 末次洋一総代
「ものすごく山笠好きっていうのは分かっとったけん、ちょっと寂しいなと思って、もう一回山笠に対して好きになってほしいなという気持ちで声かけて。嬉しかったですねやっぱ、今ではずっぽり町内一バリバリ働いてくれて山笠舁きもしてくれて、頼りになる赤手拭になってくれましたんでいいと思います」
「大学生になって一皮むけて、頑張り屋さんよ」
18歳で赤手拭になった碩了さん。
棒洗いや棒締めなどでも率先して行動します。

7月1日、赤手拭以上だけが参加できるお汐井取りでは高張提灯を持つ兄・篤司さんの後ろを父・竜次さんと並んで碩了さんが歩きます。
お汐井取りが終わって少し気が緩んだのか・・・

碩了さん
「あ間違えた」
竜次さん
「お前総務頑張れよ」
碩了さん
「僕赤させてください」
竜次さん
「高張(提灯)持たせてください」
行事のあとの休憩や楽しい直会でも人一倍周りを気にかけます。
東流 北船町 松尾伸司さん
「碩了さんは頑張り屋さんよ、頑張り屋さん、大学生になって一皮むけて、頑張り屋さんよ」
いよいよ舁き山笠が動き出す「流舁き」

いよいよ舁き山笠が動き出す流舁き。
男たちは気合十分です。
碩了さんの目つきもこれまでとは違います。

赤手拭として初めての台上がり。
そのあとも山笠のスピードに負けじと何度も舁き山笠に飛び込みます。

梅津碩了さん
「去年と違って色のついた手拭しちょるけん、舁き方1つにも責任ていうものが出てくると思うので、責任感もって明日から山笠舁いていけたらと思います」
一度は山笠から離れたものの初めて赤手拭を任された碩了さん。
町内の人から託された責任と覚悟を胸に父や兄とともに15日の追い山笠まで駆け抜けます。







