佐賀県がアジアのドラマや映画の撮影を積極的に誘致し、それがきっかけで外国人観光客も増えています。

大きいのは、20年前に設立した「佐賀県フィルムコミッション」の存在。

地元の人にとっては「当たり前」の見慣れた風景を、戦略的に売り出しています。

シンガポールの国営放送がドラマを撮影

「日本の棚田百選」に選ばれている佐賀県玄海町の「浜野浦の棚田」。

今年5月、シンガポールの国営放送がここでロケを行いました。

佐賀では初めてとなるシンガポールドラマの撮影です。

”身の丈に合った”誘致 年間4本目標に4人の職員が奔走

佐賀県は2005年、「佐賀県フィルムコミッション」を設立。現在、4人の職員が在籍しています。

佐賀県 広報広聴課係長 フィルムコミッション担当 楢崎政彦さん
「目標としては映画とドラマで4本を年間で目標にしています。それ以外にも問い合わせが日々来ていて年間だいたい70件くらいCMなどの問い合わせが来ています」

設立当初は佐賀県が登場する原作の実写映画など国内作品のロケ誘致に力を入れていましたが、次第にアジアへ目を向けるようになったといいます。

佐賀県 広報広聴課係長 フィルムコミッション担当 楢崎政彦さん
「ちょうど、佐賀県から東京までと佐賀県から上海までの距離が同じくらいなので、アジアのほうが近いんじゃないかということでアジアに目を向けて。宿泊客室数も佐賀県は九州のなかでも少なかったりする。東南アジアとかは撮影クルーが50人くらいの規模なのでわれわれの身の丈に合った対応ができるなと思いました」