先行きに不透明感上昇幅は縮小

上昇が続く福岡県の「住宅地」と「商業地」。

ただ、上昇幅は4年ぶりに縮小しました。
住宅地:5.2% → 4.9%
商業地:6.7% → 6.5%

旭鑑定補償 納富久雄 不動産鑑定士「金利がどんどん上昇していくのではないかというところの不動産に対する先行き不透明感や不安感、建築費の上昇。将来の不透明感から少し上昇幅が縮小となっている」

「工業地」はTSMC・滑走路延長が追い風に

こうした中、勢いがあったのが「工業地」です。

RKB 岩本大志記者「大牟田市の三池港インターチェンジです。こちらはTSMCから直線距離でおよそ40キロと、福岡県では非常に近い距離にあります」

台湾の半導体メーカー「TSMC」が熊本県に進出したことを受け、大牟田市は関連企業の受け皿を目指し、新たな産業団地の造成を計画しています。

大牟田市の工業地の上昇率は1.4ポイント増の5.2パーセントとなりました。(工業地:3.8% → 5.2%)

また、北九州市でも、北九州空港の滑走路延長などを追い風に、工業地の地価が上昇しました。(工業地:3.4% → 6.0%)

旭鑑定補償 納富久雄 不動産鑑定士「TSMC絡みで熊本なんですけど、福岡でも福岡の物流施設用地に対する投資家の需要は高いような状況で、それに伴って福岡県内においても工業地が高い事例で取引されるケースが散見される傾向にある」

福岡都市圏以外のエリアでも地価の上昇が目立った今年の公示地価。

「TSMC」の波及効果も期待される中、「工業地」の勢いをどこまで広げられるかが、さらなる上昇の鍵となりそうです。