発見が遅れやすい「沈黙の臓器」

こちらはがんの種類別の死亡者数のデータです。
男性で最も多いのが肺がん。続いて大腸、胃となり、すい臓がんは4番目に多いがんとなります。
女性は大腸、肺となり、3番目に多いのがすい臓がんとなります。
すい臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、がん初期の段階では発見が遅れやすいとされています。
突出して低い「10年生存率」

2024年、国立がん研究センターが公表した、がんの10年後の生存率のデータです。
2011年のデータを元に作られているのですが、大腸がんは57.9%胃がんは56.8%乳がんは82.9%、そして、すい臓がんは5.8%と突出して低くなっています。
早期発見や治療が難しいことが理由と見られています。
九大が15年前から研究

九州大学の研究グループは、2010年から十二指腸液を用いたすい臓がんの早期発見診断法の開発を行ってきました。
十二指腸液を専用カテーテルで採取し、専用の液で検査するもので、十二指腸液の中に「S100P」というタンパク質の濃度が高い場合、すい臓がんの可能性があることが分かりました。
そのため、健康診断などで行う胃カメラ検査のオプションとして十二指腸液を検査することで、すい臓がんの早期発見が期待できるということです。







