治療が難しいとされているすい臓がんの早期発見につながる新たな検査方法を開発したと九州大学病院が発表しました。
世界初のスクリーニング法

九州大学病院が21日発表したのは、すい臓がんの新たなスクリーニング法です。
すい臓がんは進行が速いため早期発見が重要ですが、初期症状は、腹痛や食欲不振など一般的な症状でがんと診断することが難しく、発見が遅れやすいとされています。

九大病院が新たに開発したのは、胃の内視鏡検査を行う際に十二指腸液を採取し、特定の成分の濃度を調べてすい臓がんが疑われるかどうかを診断するものです。
これは世界で初めての方法で、これまでのすい臓がんの検査に比べて合併症の危険性がほとんどなく、早期発見につながると期待されています。

九州大学病院 中村雅史病院長
「すいがんは進行が非常に速いですから、3か月間何も治療を受けずに放置されるというのはかなりの進行をすることになるということで、少しでも早く診断することでより多くのすいがんの患者さんを救えるようにしたい」
このスクリーニング法は、健康診断や人間ドックのオプション検査として提供する準備が進められていて、共同で研究にあたった福岡赤十字病院では2025年春から開始される予定です。







