早期アルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」

11月26日、厚生労働省が承認した早期アルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」の発売が開始されました。アルツハイマー病の原因物質に直接働きかけ取り除く薬としては、国内2例目です。

価格は1瓶6万6948円で、年間費用はおよそ308万円かかりますが、保険が適用されます。

ドナネマブは、患者の脳内に蓄積する異常なタンパク質を取り除き、病気の進行を抑える効果が期待されています。

臨床試験では1年半の投与で、認知機能の低下をおよそ7か月半遅らせることができたということです。ただ、投与できるのは、軽度認知障害と軽度認知症の患者のみです。

そのため、アルツハイマー病の疑いがある人を早く見つけ、治療につなげていく必要があります。

慶應義塾大学病院・メモリーセンター長 伊東大介 特任教授「アルツハイマー病にはレカネマブ、それから最近承認されたドナネマブという薬があります。いずれも、初期の認知症もしくは認知症の予備軍が適用になります。つまり中等度以上、さらには末期のアルツハイマー病の方には適用できません。今回のスクリーニング法で少しでも早くアルツハイマー病の方が専門医を受診し、治療できればと思っています」