帯状疱疹の発症が増加

2014年に水痘ワクチンが小児の定期接種に導入されてから水ぼうそうの患者数は減少傾向にありますが、一方で、大人になってから帯状疱疹が発症するケースが増えています。
桜坂なかやまこどもクリニック 中山英樹 院長「水ぼうそうにかかった方は水ぼうそうウイルスが体の中にずっと潜んでいる状態になります。年齢が高くなって免疫が下がってくる。あるいは病気をされて免疫が下がってくるなどの場合に、帯状疱疹が出てきます。最近では40代~50代と比較的若い方でも発症しますし、発症率が増えてきていると言われています。」
水疱瘡と帯状疱疹の原因となるウイルスは同じで、80歳までに3人のうち1人が帯状疱疹を発症すると言われています。
桜坂なかやまこどもクリニック 中山英樹 院長「帯状疱疹の大人から子供に水ぼうそうを発症させるということがありえます。もし帯状疱疹が出現しましたら、そこを覆うなどして、人に感染させないようにすることが大事だと思います。疑わしい発疹が出た場合は必ず医療機関を受診していただきたいと思います。」
2014年に水痘ワクチンが小児の定期接種に導入されて以降、水ぼうそうにかかる子供の数が減った一方で、免疫を獲得しないことが帯状疱疹の発症数増加につながっているという見方もあります。
帯状疱疹の予防にワクチンも

「50歳以上の人に対する帯状疱疹の予防」としては、不活化ワクチンである帯状疱疹ワクチンが2020年に販売開始されました。
2回の筋肉内注射で発症予防効果はおよそ90%。
任意接種のため、費用は1回あたり2万円程度と高額ですが、福岡県内では宗像市や大野城市、太宰府市などの自治体で助成制度があります。
「感染力が強い。疑いあれば集団生活入らないで」

9歳以下の子供がかかりやすい水ぼうそう。
感染力が極めて強く、空気感染もします。
福岡県医師会は18日の会見で、水ぼうそうの感染者数について「変動の範囲内かはつかみかねる」としつつも、「ワクチンを受けているからかからないわけではない」「水ぼうそうの疑いがある際は、集団生活には入らないようにしてほしい」と注意を呼びかけました。