圧縮されたペットボトルが向かう先は・・・

中間処理されたペットボトルは再び巨大なトラックに詰め込まれ、向かった先は・・・
RKB 江里口雄介 記者「福岡市のペットボトルがやってきたのは、潮風感じる新門司港です。巨大な船に乗って海を渡ります。」
全長225メートルの巨大フェリーで乗客とともに約21時間の航海。
到着したのは、神奈川県の横須賀港です。

福岡市が今年4月、新たに契約した神奈川県川崎市のリサイクル工場へ、途中でフレーク状に粉砕して届けられます。
国内唯一の技術「ケミカルリサイクル」とは

RKB 江里口雄介 記者「確かにちょっとだけペットボトルの雰囲気はありますけど・・・」
ペットリファインテクノロジー 営業業務部 加藤智明さん「通常フレークというのは、異物があると嫌われることが多いんですけど、”ケミカルリサイクル”は少し異物が混ざっていても全然問題ないです」
日本では、ここでしか商用化されていない「ケミカルリサイクル」とは?
ペットファインテクノロジー 伊賀大悟 社長「まず最初にエチレングリコールの中に原料となるペットボトルを投入して、加熱をしながら溶かしていきます。PETというのは、分子が鎖のようにつながったポリマーといわれるプラスチックなんですけど、分子の鎖を切って分解してBHETと呼ばれる分子が出来ます。」

通常のリサイクルは物理的に溶かして不純物をろ過する方法ですが、ケミカルリサイクルでは、化学的に分子の状態まで分解して不純物を取り除くことで、石油から作るPET樹脂と変わらないほど純粋なPET樹脂に再生できるのです。
しかも石油から作るペットボトルと比べて、CO2排出量は約半分に抑えられます。
金属片や色素などの不純物を取り除いた後は、ふたたび分子結合させてPET樹脂へと戻します。

ペットファインテクノロジー 伊賀大悟 社長「こちらが当社のケミカルリサイクルで作った再生PET樹脂HELIXです。石油から作られたPET原料と同じように使っていただくことが出来ます。」