自分たちが組んだ時の化学反応を誰よりも知っている
ジョン・レノンと比べられることも多い兄のノエルは、ジョン・レノンのように「戦争をやめよう」とか「平和になろう」と声高に言うわけではないけれど、「音楽を一緒に奏でる」という違う形を示すことで、普段は照れて言えないようなことも一緒に言えるという「善行」に導く役割を果たしている気がします。
兄弟仲が悪かったという件も、彼らが仲直りするのを見るのは悪い気はしないと思うんですよ。その姿を見ながら、みんな我が身を考えてしまうんじゃないでしょうか。もちろん、今回の再結成の前に不機嫌をこじらせた時期があってこその和解ということになるんでしょうけれども。
「そんな美しい話じゃないんだよ」みたいなことを言う“業界通”もいますが、結局2人ともそれぞれソロ活動やバンド活動を続けたところで、Oasis以上の名声を獲得したわけではないというのも確かなこと。彼らは「自分たち2人が組んだときの化学反応を、誰よりも知っている」ということかもしれませんね。
今が一番ファンを獲得するタイミングなのかもしれない
The Beatlesは北米やアジア、日本を含む世界的な人気を博しました。それに比べるとOasisはUK/アイルランド、英語圏でも北米を除く地域に人気が集中しているように見えます。でも、もしかしたら今回の再結成で、僕のように「今度、日本に来るんだったら行ってみようかな」という気持ちになる人も沢山いるので、実はこれからがファンを獲得する絶好のタイミングかもしれませんね。
実際、本国イギリスのSpotifyやApple Musicといったサブスクの音楽配信では「Wonderwall」などが軒並みチャートインしていて、期待の大きさを伺わせます。日本のCMでもよく使われるので「どこかで聞いたことある」という方もいると思うんですが、これを機会に知識を深めてみてもいいんじゃないかと思います。