師匠の顔に「泥は塗れない」

中洲流の表は2023年まで、弘峰さんの父で溝口さんの師匠でもある中村信喬さんが担当してきました。
信喬さんは百年以上続く中村人形の3代目。
手を抜かないことや探究心など、テクニックよりも心構えを弟子に伝えてきました。

中村信喬さん
「作る技術でどうのこうの、というのはない。日々努力、勉強すればいい。時間があったら本を読む。美術館に行く。勉強して感動して、探求心があるかどうか、もう少しよいものを作るにはどうしたらいいか、それさえあればいい」

溝口堂央さん
「誰が何と言っても第一人者なので、そこを代わりにするというのはなかなかプレッシャーですね。やっぱり、先生の顔に泥を塗ってもいけないし」