「走りたい。走ることって楽しい!」

最初は緊張気味におそるおそる歩いていた楓馬さんでしたが、ほんの数分で小走りができるようにまでになっていました。板バネの感覚を楽しむ余裕も出てきたようです。

楓馬さん
「感覚的には跳ねるかな(怖さは?)ちょっとこけたらいやだなってのはある」

「ギソクの図書館」は、義足を貸し出すだけではありません。走り方指導もついています。指導あたるのは世界パラ陸上女子走り幅跳びの銅メダリスト中西麻耶選手です。

中西選手
「楽しかったって思って、その余韻が長く続いて、走るってことが生活のどこかに残ってくれたらいいな」

参加者はゲーム感覚で走り方を学んでいきます。

楓馬さん
「運動だけだったら飽きそうだけど、毎回毎回ゲームなので、楽しい(ちょっとずつ機敏になってる?)そうなのかな」

母・真由美さん
「楽しいんだね…。連れてきて良かった。色んなことができそう明るい未来が見えます私的には」

体験会の後に走りたい場合どうすればいいのでしょうか。1つ数十万円もする競技用義足の購入には、国からの補助は認められていません。ギソクの図書館は、参加者に、競技用義足の処方箋を作り、安くレンタルできる仕組みも作っています。

楓馬さんは、レンタルするために必要な「自分自身で義足を交換する」する技術も学びました。

義足を日常用に戻すると「うわー変な感じ。競技用の義足がいい」と即答していました。

父・伸成さん
「(本人が)やりたいようであれば、むしろ身近なのかな。レンタル方式は」

佐藤楓馬さん

今回、ギソクの図書館の広島初開催を企画した谷口公友さんは、義足のユーザーだけでなく周囲も「走る」ことへの理解を深めることが必要だと話しましす。

谷口公文さん
「笑顔がこぼれていたので実施できて良かった。県内の義肢装具士にも興味もっていただいて走りたい人が現れたら、義肢装具士も交えてギソクの図書館の第2弾第3弾を開催できれば」

楓馬さん
「この義足付けていたら走りたいって思った。出来ることが増えてうれしい走るってこと…楽しい!」