ヨーロッパ&アメリカの進路予想にも変化
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきがどのようになっているのでしょうか。

気象庁が週間天気予報のために計算しているアンサンブル予報の一部です。8月5日21時の天気図を見ると、台風6号は大陸へ進んだものや東シナ海を北上しているもの、西日本付近に達しているものなどさまざまです。

ヨーロッパ中期予報センターの台風6号に関するアンサンブル予想です。ラインの1つひとつが計算結果です。沖縄付近に来たあとの進路予想がバラバラとなっています。中国大陸に進む予想もあれば東シナ海を北上する予想、また九州方面へ進む予想などバラバラです。それだけ進路予想にブレ幅が出ていることを示しています。
28日金曜日の段階の予想では沖縄から中国大陸へと進む予想で計算値はわりとそろっていました。

アメリカ海洋大気庁の数値予報モデルを見ても同様にバラツキが大きくなっていますが、数日前よりも東シナ海を北上する結果が多くなっています。
まずは沖縄方面で台風へ警戒する必要がありますが、その後は台風6号の進路次第にによっては今週末以降、全国的に天気の傾向がガラッと変わる可能性があります。
まだ進路予想にかなりブレ幅がある段階ですので確定的なことは言えませんが、沖縄だけでなく、ほかの地域でも週末以降には影響が出る可能性もありますので、最新の台風情報にご留意ください。