広島・東広島市の酒蔵で3年ぶりとなる「蔵開き」がありました。コロナ禍を考慮して、“マルシェ”スタイルという新たな試みでの開催です。

東広島市に蔵を構える賀茂泉酒造です。コロナ禍での中止もあって、3年ぶりの蔵開きです。新酒を披露する蔵開きは、2003年に始まりました。

賀茂泉酒造 前垣寿宏社長
「蔵の中も社員がついてご案内をしたり、発酵中のもろみがあるのをのぞき込んでいただいたり…。」
ふだんは見ることができない酒造りの工程が見学できることから毎年、にぎわっていました。

ことしは、感染拡大防止を考慮して、これまでのような、その場で食やお酒を楽しむイベントではなく、“マルシェ”スタイルでの開催を企画しました。

前垣寿宏社長
「海外にお酒を販売しに行く出張のときに、休日の朝から広場では必ずマルシェが出ているのを見て、非常にそれがうらやましいなと思っていたんです。」
「蔵マルシェ」には、人気の「祇園パセリ」など新鮮な野菜や加工品など扱った20のブースが並びしました。

とはいえ、そこは蔵元。試飲用のサーバーも置かれ、蔵開き限定の日本酒が用意されました。
賀茂泉酒造 蔵人
「けさ、絞りあがったピチピチな出来たてホヤホヤなお酒になっています。」
試飲した人
「香りがすごいです。いや、朝早くから来たかいがありました。」
就職して、東広島市に来たばかりという女性も満足そうです。

試飲した人
「ここで、もうちょっとおつまみを買って、お昼から女子会をしようと思います。」

蔵開き名物の「竹酒」も形を変えて復活です。

おやじ活性化委員会 木原実行さん
「いつも竹コップで飲んでもらうようにしていたが、コロナ禍なので、ここで飲んでもらうことも難しいから、せめて竹酒。竹の香りのついたお酒を家で飲んでもらおうと。」
「10本も出ないのでは?」というスタッフの予想を裏切り、大好評でした。
訪れた人
「初めて来ました。すごくいいと思います。なかなかイベントってなかったので。」

こちらでは、賀茂泉の酒粕につけたスモークチキンなど、コラボ商品が売られていました。

くぐり門珈琲店 末吉江美店長
「賀茂泉のお酒を買って、お家いろんなおつまみを楽しんでいただければいいなと思います。」
賀茂泉酒造 前垣寿宏社長
「朝早くから本当に多くの方に来ていただいて、ほっと、ひと安心ってところです。」
酒のまち・西条に新たなスタイルで「蔵開き」が復活しました。