「江戸走り」 誕生のきっかけは「挫折」、研究を続けて10年以上!

この「江戸走り」を11年間にわたり研究しているのが、大場克則さん。

昔からの武術の達人かと思いきや、元々は製品開発の研究職を経て、建設機械レンタル会社で「受付のおじさん」をしていたという意外な経歴の持ち主。しかも、45歳までは運動経験がほとんどなかったといいます。会社のストレス解消のためにマラソンを始めたという、どこにでもいそうな市民ランナーでした。

転機は2013年。友人に誘われた100kmマラソンでのこと。 65km地点で膝が痛くなり、無念の途中リタイア。「悔しい、なんとか走れるようになりたい」と調べまくった結果、ある事実にたどり着きます。

「江戸時代の人は、1日100kmから160kmを普通に走れていた」

「これだ!」と思った大場さんですが、教科書なんてありません。国会図書館に通い、浮世絵や古文書を漁り、断片的な情報を自分の体で再現する日々。そうして現代によみがえらせたのが、この「江戸走り」なのです。

広島市で開催された「江戸走り」体験会(12月6日)