日本映画社のスタッフの手によって制作され、幻の映画と呼ばれた原爆記録映画が20日から広島市映像文化ライブラリーで上映されます。
2500を超える映像作品を保管している収蔵庫。その中で最も貴重というのが、広島と長崎の被爆状況を撮影した記録映画「広島・長崎における原子爆弾の影響」です。

日本人の手によって制作されましたが、完成後に、アメリカ軍が接収。機密扱いとなり「幻の映画」と言われていました。
広島市映像文化ライブラリーは、1982年の開館以降、映像や音楽資料を収集、保存しています。この原爆記録映画も、2009年にアメリカ国立公文書館から複製し収集したものです。

収集した映像作品は、館内にあるシアターで上映されました。往年の名作映画などもあり、多くの人に親しまれてきました。しかし、建物の老朽化などから広島駅前のエールエールA館への移転が決定。その準備のため、来月1日から臨時休館となります。
来館者「建物の老朽化が進んでいると聞いているので、仕方ないと思っているんですが残念です」
休館前の9月、原爆記録映画の撮影が始まった時期に合わせ、「広島・長崎における原子爆弾の影響」の上映されることが決まりました。
広島市映像文化ライブラリー 森宗厚子 映像文化専門官
「被爆の実相を伝える貴重な映画なので、ぜひこの機械にご覧ください」
「広島・長崎における原子爆弾の影響」は9月20日午前10時半~と午後3時~、21日は午後2時から上映されます。また、21日午前10時半~には、制作日誌やスタッフの証言などから撮影の背景などを伝えるRCC制作の「ヒロシマの記録“地上の地獄”は映像に遺された」も上映予定です。